慰謝料請求の内容証明郵便が送られた際の対応

不倫行為の代償として、慰謝料を請求される可能性は十分にあります。
では、慰謝料を請求されたらどのような対応をとればいいのでしょうか。

■まずは差出人を確認する
慰謝料を請求される場合、いきなり家に乗り込んで「慰謝料払え」というのはあり得ませんので、多くは内容証明郵便を使って手順を踏んで請求が行われます。
内容証明郵便には、「慰謝料として300万円を請求します。本書が到着してから10日以内に振込がない場合には法的措置をとります」といった文面でしょう。
内容証明郵便でこのような手紙が送られてくること自体かなり異様ですが、まずは差出人を冷静に確認しましょう。
差出人が弁護士などの専門家であれば、不倫相手の奥さんが専門家に依頼したものと考えられます。
これら法律の専門家は合法的な手段しか使わないので、恫喝や脅迫などの非合法的な手段は使いません。
架空請求詐欺でしたら、無視しても法的措置を講じられる可能性はほぼありませんが、相手が法律の専門家となりますと、文面通り法的措置に訴える可能性が十分にあります。
差出人が弁護士などではなく個人名義だった場合、少し注意が必要です。
弁護士が事務所名などを出さずに個人名で差し出す場合もあり、その場合には幾分安心できますが、差出人が不倫相手の奥さんだったりすると、非合法的な手段に訴える可能性も否定できません。
差出人が個人名義の場合、専門家か素人かを判断する材料の一つとして、文面を見ることが挙げられます。
奥さんや素人はどうしても感情的な文面となりますが、法律の専門家であれば法的根拠を持ち出したうえでの文面となります。

中身を吟味する
差出人を把握したら、次は本文の吟味に入りましょう。
内容証明郵便で送られてきた手紙だからと言って、中に書かれていることまで真実とは限らないからです。
前述したように、「慰謝料として300万円を請求します。本書が到着してから10日以内に振込がない場合には法的措置をとります」とはほぼ書かれていますが、それだけで終わらないのが普通です。
まず、慰謝料を請求する理由が書かれています。
「あなたと夫は何年何月から何年間不倫関係にあり、それにより円満な夫婦関係が破壊され離婚の運びとなりました」というようなことが書かれています。
まずは不倫の年月をしっかりと確認しましょう。
不倫の年月は、慰謝料を算定する上でも勘案すべき要素の一つであるからです。
そして、「円満な夫婦関係」というところもチェックです。
不倫相手である夫から、「近いうちに離婚するよ」「妻とは家庭内別居状態だ」と聞かされていた場合、奥さんが主張する「円満な夫婦関係」とはどうしても食い違いが生まれてきます。

■奥さんに請求権があるかを確認する
中身を吟味し終わったら、次に行うべきは「奥さんに請求権があるかどうかの確認」です。
実際に不倫行為があったのだから、奥さんには請求権があって当然と思う方もいるでしょうが、ちょっと待ってください。
仮に弁護士などが作成した文書であっても、その内容は奥さんからの伝聞によって作成されたものですので、弁護士が差出人だからといっても奥さんに請求権があることの証明とはなりません。
その確認ポイントですが、まずは不倫相手である旦那さんが奥さんに慰謝料を支払ったかを確認します。
その事実があれば、それですでに精神的損害は賠償できていると判断され、請求権がないかもしれません。
また、不倫関係に「故意」や「過失」があったかを確認しましょう。
「故意」とは既婚者と知っていて不倫になったこと、「過失」とは普通に注意していれば既婚者と知ることができたにもかかわらず、それを怠って不倫関係になったことです。
そして、相手夫婦の婚姻関係がすでに破たんしていたかも確認ポイントです。
離婚を前提とした別居などの事実があれば、奥さんに請求権は発生しません。

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