貞操観念の変化

皆さんは、探偵や興信所というとどのような仕事をしているイメージがありますか。
殺人事件の解決や行方不明者の捜索など、刑事さながらの大活躍をしているイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、実際に探偵や興信所で行っている仕事は、そんなイメージとは程遠いものです。
その中でも、最近依頼件数が急増しているのが、不倫調査や浮気調査ですが、これには貞操観念の変化も関係しているとされています。

■1970年代は考えが変わる分水嶺
1970年代といえば、日本は高度経済成長の真っただ中で、経済成長の中であらゆる観念が変化してきた時代でもあります。
食生活も欧米の影響が色濃くなり、服装も洋服が多くなってきました。
そして特に、女性に対する考え方が変わってきたのが1970年代以降といえます。
それ以前は、「女性は家にいるもの」というイメージが強かったのですが、1970年代を境にして女性の社会進出が目立ってきました。
そして、女性の社会進出に伴って女性の地位向上の動きも盛んになってきたのです。

■貞操観念にも変化が
そして、偶然なのか必然なのか、1970年代を境にして女性の貞操観念にも変化が生まれてきました。
これ以前の時代、「女性は結婚するまでは処女でなければならない」という不文律が存在していました。
以前はお見合い結婚も多かったためにそのような不文律があったのですが、その時代に恋愛結婚をした人でさえ正式に夫婦になるまではセックスをしませんでした。
新婚旅行の夜のことを「初夜」といい、その日に初めて二人が結ばれるのは、まさに象徴的です。
しかし、1970年代を境にして、その不文律は徐々に薄れていきます。

■セックス経験率で見る貞操観念の変化
では、この時代に女性の貞操観念がどのように変化していったのか、数字で見ていきましょう。
財団法人日本性教育協会の調べによると、1974年における男子大学生のセックス経験率は23.1%、男子高校生は10.2%に過ぎませんでした。
そして女性に関しては、女子大学生は11%、女子高校生はわずか5.5%という数字でした。
しかし2005年の調査では、この数字に大きな変化が見られます。
男子大学生のセックス経験率は61.3%、男子高校生は26.6%と、経験率が大幅にアップしています。
そして注目の女子ですが、女子大学生は61.1%、女子高校生は30%と経験率が男子以上に大幅アップとなっています。
これは、前述した不文律から解放された女性たちが、セックスに関しても男性と同等の立場になったことを意味すると考えられます。
ちなみに、2011年の同じ調査では男子大学生や高校生、女子大学生や高校生とも数値を下げていますが、これは全体的な「草食化」「プラトニック化」が関係しているでしょう。

■婚姻率と離婚率でみる貞操観念の変化
次に、人口動態統計の婚姻率と離婚率から、貞操観念の変化を見ていきます。
1970年代の婚姻率と2010年の婚姻率を比較してみると、4割ほど減少している一方で、1970年代の離婚率と2010年の離婚率を比較してみると倍近くパーセンテージが上昇しています。
婚姻件数に対する離婚件数の割合の数字もあり、1970年は離婚件数は婚姻件数の10分の1なのに対して、2010年は離婚件数が婚姻件数の5分の3近くにまで上昇しています。
これらの数字から、様々なことが読み取れます。
婚姻届を提出せずにパートナー状態となる「事実婚」の増加、晩婚化や非婚化などが、婚姻率の減少には見えています。
離婚率の増加には様々な背景が考えられますが、浮気や不倫の増加が離婚率アップにも関係していると思われます。
最近、不倫や浮気の調査を探偵や興信所に相談する件数が増えているのは、貞操観念の変化も無関係ではありません。