婚姻期間、不倫期間、離婚の成否から算出する慰謝料の相場

不法行為によって精神的損害を被った人が請求できる権利を有するもの、それが賠償金(慰謝料)です。
特に浮気や不倫の場合は「慰謝料」名目で請求されることがほとんどですが、請求する側もされる側も慰謝料がどれくらいになるかは気になるところでしょう。
インターネットを見てみると、「慰謝料の計算サイト」なるものがありますが、弁護士などから言わせればあまりに現実とかけ離れた計算結果が出てくるようです。
計算サイトを丸ごと信じてしまうのはいかがなものかと思いますが、かといって何の手がかりもないまま慰謝料を請求したりそれを迎え撃ったりするのは、不安でなりません。
計算式こそありませんが、過去の事例などからおおよその目安はあります。

慰謝料に影響を与える要素
慰謝料の金額に影響を与える要素はいくつかありますが、その中でも大きいのが「夫婦の婚姻期間」と「不倫期間」、「不倫前の夫婦の親密さ」に「不倫後に離婚に至ったか否か」の4つが挙げられます。
この中で「不倫前の夫婦の親密さ」については数値化したり白黒つけたりするのが困難ですが、それ以外の3つについてはそれが可能です。
そこでここからは、離婚していない場合と離婚した場合とに分けて、不倫機関と夫婦の婚姻期間の長短が慰謝料にどれだけの影響を与えるかを見ていきましょう。

■離婚していない場合
まずは離婚していない場合ですが、離婚した場合と比べると慰謝料の金額は少なくなる傾向にあります。
夫婦関係がとりあえず修復されているということは、精神的な損害の度合いも決定的に大きくはなかったと判断されるためです。
離婚していない場合の慰謝料は少なくて30万円、多くても200万円が関の山といったところ。
では、婚姻期間と不倫機関の組み合わせでこの範囲内でどれだけの慰謝料の変動があるか、見ていきましょう。
婚姻期間は、「短:5年未満、中:6〜10年、長:10年以上」として、不倫期間は「短:半年未満、中:半年〜1年、長:1年以上」とします。

婚姻期間:短、不倫期間:短→30万〜100万
婚姻期間:短、不倫期間:中→50万〜100万
婚姻期間:短、不倫期間:長→100万〜150万
婚姻期間:中、不倫期間:短→50万〜100万
婚姻期間:中、不倫期間:中→100万〜150万
婚姻期間:中、不倫期間:長→100万〜200万
婚姻期間:長、不倫期間:短→50万〜150万
婚姻期間:長、不倫期間:中→100万〜200万
婚姻期間:長、不倫期間:長→150万〜200万

となります。
見てみると、婚姻期間が長ければ長いほど、慰謝料の上限と下限に100万円の差があることがわかります。
これは、婚姻期間の長さにより、請求する側にもこれから請求される側にお世話になる、そういう感情が芽生えているからでしょう。

■離婚した場合
では、同じ計算を今度は離婚した場合で見てみましょう。

婚姻期間:短、不倫期間:短→100万〜150万
婚姻期間:短、不倫期間:中→100万〜200万
婚姻期間:短、不倫期間:長→150万〜200万
婚姻期間:中、不倫期間:短→100万〜200万
婚姻期間:中、不倫期間:中→150万〜200万
婚姻期間:中、不倫期間:長→150万〜250万
婚姻期間:長、不倫期間:短→150万〜200万
婚姻期間:長、不倫期間:中→200万〜250万
婚姻期間:長、不倫期間:長→200万〜300万

となっており、離婚しなかった場合の慰謝料の上限金額が、ここでは下限金額になっていることから、かなり相場が高くなることがわかります。
もっとも、実際に離婚にまで至っていることを考えれば、精神的損害は離婚していない場合の比ではありません。
これは、実際に離婚届を出した場合はもちろんのこと、離婚を視野に入れて別居を開始した場合もこちらに該当します。

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